接客の質を高める!マニュアルを超えた「対応力」で顧客満足度を向上させる秘訣【第2回】

顧客の心を掴む「アンテナ」を磨く:相手の状況を察する洞察力とは?

前回の記事では、マニュアル外の「対応力」が顧客に与えるインパクトについてお話ししました。今回は、その「対応力」の土台となる、「アンテナ」を高く持つことの重要性に焦点を当てていきます。顧客満足度向上を目指す上で、この「アンテナ」は欠かせない要素です。


「アンテナ」を高く持つことの重要性:相手の状況を察する洞察力

対応力の根底にあるのは、相手の状況や心情をどれだけ深く理解しようと努めるかという「アンテナ」の高さです。顧客が言葉にしないニーズや、表面的な要望の奥にある真の目的を察する洞察力が求められます。これは接遇の向上を目指す上で不可欠な要素です。

この洞察力は、日々の業務の中で顧客との対話を深め、顧客一人ひとりの背景に意識を向けることで培われます。例えば、顧客の表情や話し方から、何か困っていることや迷っていることを感じ取った場合、すぐに言葉をかけるのではなく、少し様子を見てから「何かお困りですか?」と尋ねるなど、相手のペースに合わせた声かけを意識することが大切です。これにより、顧客が抱える問題を早期に発見し、適切な対応に繋げることができます。


マニュアルと「個」のバランス:柔軟な対応で顧客の心をつかむ

マニュアルはもちろんサービスの品質を均一に保ち、基本的な業務をスムーズに進める上で不可欠です。接遇やビジネスマナー研修でも、まずは基本的なマナーを習得することが重要だとお伝えしています。しかし、それだけでは多様な顧客のニーズに応えきれません。重要なのは、マニュアルを理解した上で、個々の状況に合わせて柔軟に対応する**「個」の力**を発揮することです。

マニュアルに縛られすぎず、しかし逸脱しすぎない、絶妙なバランス感覚が求められます。例えば、ビジネスマン 服装にTPOがあるように、マニュアルで定められた挨拶はきちんと行いつつも、顧客の服装や持ち物などから会話のきっかけを見つけ、パーソナルな接客を心掛けることで、顧客との距離を縮めることができるでしょう。この**「マニュアルと個」のバランス**こそが、真の対応力を生み出します。

お客様との会話の中から、趣味や興味関心に触れることができれば、次回の来店時にさりげなくその話題に触れたり、関連する情報を提供したりすることも可能です。これはマニュアルにはない、まさに「個」を活かした対応であり、お客様に「自分のことを覚えてくれている」という特別な喜びを与えます。

次回は、この「アンテナ」と「個」の力を活かし、具体的に「一歩だけ先を行く」接遇の実践方法について掘り下げていきます。職場の接遇をさらに向上させたい方は、ぜひお読みください。

札幌の職場内接遇・接遇・ビジネスマナー講師 益子明子

※一部にAI生成画像を使用しています。